一生に一度の、春

2008年の春。私はこんなことを考えていたのね。

5か月だった息子も今は8歳。

同じくらいの娘が、初めての春を迎えています。


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2008年3月18日


今日息子はうまれてはじめてうぐいすの声を聞きました。

coyaでご機嫌でテーブルを蹴っ飛ばし 私のチャイをちょっとこぼしました。

くしゃみをするたび 鼻水がびろーんと飛び出るようになりました。

寝ていると思ってちょっと目を離すと いつのまにかうつ伏せになって頭を上げて うれしそうにこちらを見ています。

歯のあかちゃんが口の中に生まれました。 噛まれると痛いです。

おもゆがだいすきで、なくなると怒ります。 (早いものでもう離乳食です・・・)


うさぎのポルカは、息子が近くで泣いていても 何食わぬ顔でひなたぼっこしています。 (最初は部屋に隠れてしまいました・・・)


息子の毎日は、きっと奇跡がいっぱいなんでしょう。 彼とすごす日々はあっという間。 その表情はころころとかわり、そのつど新しい。 わたしは、そのすべてをおぼえていられないんだおもうと、 やりきれなくて苦しくなります。 だけどだからこそ、「一瞬」は尊くて、 零れ落ちていってしまう時間がいとおしく思えるんだと。 だれだって、時間を戻すことは出来ないんです。 一生に一度の、「初めての春」がやってきましたよ。

✴︎ Harmonia

鬼丸 織江 『ハルモニア』